『ベン・ハー』を観る。 - 「ベン・ハー」

  • 1. 『ベン・ハー』を観る。
    名前:DOBU 投稿日:2011/12/09 20:51:23
  • この超大作史劇、もしハイヤー・ハラリート扮するエスターがいなければ、かなり趣の異なる作品になっていたことだろう。
    映画の生き死にを左右するのは女優が輝くかどうかである。
    勿論この作はタイトルにあるように一人の男の物語であり、副題にあるようにキリストの物語でもある。
    そしてこの両者の鍵を握るのはメッサラでもある。
    よって当然の如く女性であるエスターの出る幕は無いはずだが、殆ど全編にわたって登場している。
    にもかかわらず、我々は怒涛の海戦や壮絶な戦車競争の前にあたかもエスターなどいなかったものと見なしてしまいがちなる。
    それは何故か?
    彼女は常に「寄り添う女」として控えめに登場しているからである。
    この目鼻立ちのはっきりしたどちらかと言えば派手なハイヤー・ハラリートが対極にある芝居をした時、スクリーンには倒錯的な魅力が現れる。
    この徹底した身振りの最大の見せ場はラストであることは言うまでも無い。
    階段をかみ締めるように進み、ハー家の三人に「寄り添う」場面はある意味、この作品の最大のスペクタクルであった。

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