このご時世、視点を変えると… - 「燃えよドラゴン」

  • 1. このご時世、視点を変えると…
    名前:ヒッチ 投稿日:2013/10/15 20:18:41
  • もちろんカンフーブームはリアルタイムで経験してるから、その熱狂ぶりは十分知ってる。
    がその出会いが悪かったせいか、ど~も未だに好きになれない。
    当時クラスにいたでしょ?お手製のヌンチャクを自慢げに学校に持ってきて、休み時間になるとブンブン振り回りしてる悪ガキが!
    ウチの場合、ご丁寧にクギ付きを振り回してたから、尚更ハタ迷惑でしょうがなかった。
    お陰でその時の傷痕が腕に残ったまま…当の本人は顔に…まぁ~自業自得だけど…
    今なら全国ニュース扱いで問題視されるんだろうけど…当時一番問題視されてたのは、カード目当ての仮面ライダースナック&プロ野球スナックの投棄事件の方。
    そんな訳で、本作も10代の頃に観たっきり。その後、ジャッキー・チェン主演「○拳」は、どれも似たり寄ったりで全く興味なし…
    80年代後半になり、ようやく「男たちの挽歌」「火龍」「西太后」「誰かがあなたを愛してる」etcで「カンフー以外もあるんだ」と気付かされ、少しづつ香港映画に興味がわいてきた。
    そして今年、ブルース・リーにそれほど造詣もないのに「グランド・マスター」「李小龍 マイブラザー」は鑑賞済み。関連作として観たのではなく、あくまで監督や内容重視で。

    30数年ぶりに観返して…
    アメリカ資本で、監督・撮影・音楽・メインキャストはアメリカ人で揃えてるから、一見するとよくある西洋人にありがちな東洋(日中)文化ごちゃ混ぜなんだけど、大半が香港スタッフで占めてるせいか?日本人が出てないのに隠れた表現で“抗日”が所々垣間見える。
    追い詰められたリーの妹が自害するシーンって、中国人の娘が日本兵に辱められる前に自害する反日ドラマによくあるパターン。だから仇を討った時のスカッとした爽快さが増す訳。もちろん反日ドラマでは日本兵に復讐するシーンがクライマックスに。
    晩餐会で余興のように相撲やってるし…完全に馬鹿にしてるでしょ!
    ハン軍団が着用してるのは空手着?本当は軍服にしたかったんだろうけど、一応悪の象徴なんでしょうね~ショッカーみたいに。
    それこそ何も知らない無垢な小学生なら熱狂するんだろうけど…今となっては粗が見えてしまって…

    *余談ながら…ウォン・カーウァイ監督「グランド・マスター」の終盤ゴン・ルオメイ(チャン・ツィイー)の最期シーンで、エンニオ・モリコーネ作曲「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」のメインテーマがフルコーラス掛かってました。
    好きなんでしょうね~!
  • 2. 時代を作った名作『燃えよドラゴン』
    名前:クイーン・オブ・ザ・リング 投稿日:2014/01/29 23:51:16
  •  今回を逃したらもう大スクリーンで見る日はないのではと思いながら見に行きました。そして、やはり面白かった。見るたびに違う感動があります。
     今回の上映はオリジナルの劇場公開版とは少々違うディレクターズカット版ということで、字幕もちょっと違います。
     夜中に島の中を身軽に駆け抜け抜けるリーを見て、ウィリアムス役のジム・ケリーが「ヒューマン・フライ?」というシーンでは、初代の字幕では「月光仮面か?」になっていて場内爆笑したものですが、今回は「鳥人か?」になっているのが少し残念。
     さて、本作に対して「今となってはアラが」とのご感想は無理もないのですが、当時でも十分アラは目立っていました… 。安っぽい大道具や小道具、とても真面目にやっているとは見えないエキストラなど。
    なにしろ、この『午前十時の映画祭」の全ラインナップのなかでもたぶん下から1、2、3あたりを争う低予算映画なので、そのへんは仕方ないです。
     また、これが作られたのは70年代の香港だということも忘れてはいけません。当時の香港には質の良いエキストラの供給システムがありませんでしたし、フィルムの画質が低いためにハリウッドのような高画質の撮影に耐えるような舞台セットを作る必要性がありませんでしたので、当然そのノウハウも無かったでしょう。
     しかし、その「無いもの」を色々やりくりしながら、なんとか世界配給に耐えるレベルに近づけたスタッフの努力は評価するべきだと思います。また、香港側とハリウッド側の間に立って、文化の対立から、雑用レベルの問題解決にまで手を貸さなければならなかったブルース・リーの苦労は筆舌に尽くし難いものだったそうで、撮影の終了時にはかなりやせ細ってしまいました。本作でのリーの体のラインが、彼の全作品中でもっともシャープなのはそのせいです。
     とにかく数が必要だったエキストラの中には、街のギャングまがいの連中までいて、リーにケンカを売って来たのは有名ですね。
     ギャングの挑戦は簡単にはねのけたリーですが、『燃えよドラゴン』で自身の肉体と精神を酷使した結果が、彼の寿命を縮めたとも言われています。
     また、この作品を語るときに見落とされがちなのは、当時のブルース・リーは世界的にはまったくの無名だったということです。その彼が自身の置かれた状況の中で最善を目指して作り上げたものが本作であって、現在の視点から「伝説のスーパースターの代表作」として見れば、それはちゃちな感じに見えるでしょう。
     ブルース・リーとしても、これで世界市場に足がかりを作ったら、次はもっといい条件での制作に乗り出したはずです。彼が生きていて『燃えよドラゴン2』が作られていたら、より高品質になったであろうことは間違いないでしょうね。
     それから、これはアメリカ資本のワーナーに香港映画界が協力した作品であって、ここ数年の過激な抗日ドラマでおなじみの中華人民共和国とは何の関係もありません。抗日/反日が垣間見えるというのは思い込みでしょう。『燃えよドラゴン』は今から40年前の作品です。当時は抗日ドラマブームは存在していません。
     相撲のシーンはたしかになんだかおかしいですが、おかしな東洋の描写というのは当時のハリウッド作品の中には山のようにありますし、それに何かの意味があるものではないでしょう。
     『ピンクパンサー』シリーズのケイトー(加藤)なんか中国人という設定なのに着物を着てますし、『007黄金銃を持つ男』の空手のシーンもめちゃくちゃです。でも、それは別に日本や東洋を馬鹿にしてるんじゃなくて、ただ、よく分からないだけなのでしょう。
     また、『燃えよドラゴン』の空手着は、善玉のウィリアムスの冒頭の回想シーンから登場していますので、悪の軍団を象徴しているわけではありません。ハンの手下が着ているのは単に大量に調達出来る衣装ということでしょう。
     思い起こせば、70年代の香港や台湾以外で、「中国拳法」とか「クンフー」などというものの存在を知っていた人はほとんどゼロの状態で、武道と言えば柔道か空手ぐらいしか知られていない時代でした。テコンドーがメジャーになるのは80年代のソウルオリンピックの前あたりでしたし、そんな時代でしたから制作側も東洋と言えば空手ふうのものしか思い浮かばなかったのでしょう。だから悪者が空手着姿でも大して意味はありません。
     『燃えよドラゴン』は「クンフー」と世界の人との最初の出会いでした。クンフーという言葉は当時の日本には無く、ブルース・リーも「中国式空手の達人」という紹介のされ方だったのです。そんな時代でした。
     クンフーアクション、香港映画、白人以外のスーパーヒーロー、すべては『燃えよドラゴン』がきっかけでした。
     『燃えよドラゴン』はどんな『時勢』にも左右されない不滅の名作です。なぜなら『燃えよドラゴン』こそがその時代を作ったのですから。
     ささいなディテールにとらわれるよりも、スタッフとキャストが新しい時代を作ろうと必死に頑張っているハートを受け止めることこそが正しい映画ファンの在り方だと思います。Don't think! Feel!! なのです。映画を楽しみましょう。
  • 3. 胸のすくご意見をありがとう!
    名前:木を見ず森を見よう 投稿日:2014/01/30 17:51:54
  • クイーン・オブ・ザ・リングさま。同意いたします。
    同じ長文でも変な自慢がないだけでこうも違うとは。
    香港映画にもジャッキー・チェンにも興味のない人は、アンゲロプロスだけ観てればいいでしょう。
  • 4. アクション映画以外の感動が駆け抜けた
    名前:甘夏b 投稿日:2014/02/02 19:26:39
  • 本日初めてスクリーンにてリー様を拝ませて頂いた者です。
    父がこの「燃えよドラゴン」入れ込んでいたので興味を持って観に行ったのですが、
    本当にこの映画を見て良かったです!!

    子どもの頃、見た印象で残っているのは
    笑う狂女だらけのピンク色の部屋で、勘違いで殴り殺されるアフロの男の人が
    たまらなくかわいそうという事だけでした。

    しかし、大人になって見ると本当にカッコイイ!アクションは当然ながら内容もカッコイイ!
    カンフーアクションは沢山見てきたはずなのになんでこの作品にはそれ以上の感動を感じるのだろう、
    という疑問がクイーン・オブ・ザ・リング様の書き込みで吹っ飛びました。
    リー様から滲み出る、醸し出す何かが非常に私の心を捉えたのですが
    そういう事だったのか!と。

    そう考えると、役を超えた感情や苦労などの内面までしっかり撮った映画という事で、
    作り手の方々は益々凄いと感じました。

    役者としても人間としても素晴らしい方だったでしょうに、
    若くして天国に逝ってしまったのが本当に勿体無いですね・・・哀しい。

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