よくあるお問い合わせ 皆様より多くお寄せいただきました「午前十時の映画祭」についてのご質問にお答えいたします。

「午前十時の映画祭」について

「なぜ、午前十時なのか。夕方以降のほうがより多くの観客が見られるのではないか。」について

ご指摘の通り、平日の午前十時では仕事や学校の関係で見られないお客様は数多くいらっしゃると思います。今回の映画祭を始めるに際し、「午前十時」に決めた最大の理由は、これが作品と映画ファンの出会う最も効果的な時間と考えたからです。

映画興行では、毎日毎日、作品同士の競争が行われています。強ければ強いほど座席数の多いスクリーンが用意され、大ヒットすれば複数のスクリーンで上映されることもあります。反対に興行成績が芳しくない作品は座席数の少ないスクリーンが用意され、上映回数も少なく、上映期間も短くなる場合があります。
こうした中、最も入場者が多いのが、1週間の中では土日祝であり、平日では夕方以降の時間帯です。ですから当然、強力な新作群(つまり大きな興行成績が期待できる)はこうした曜日・時間帯を最も大切にします。これは映画ビジネスとしては当然の行為です。もしこの時間帯を「午前十時」の作品群が希望する場合、「ショーシャンクの空に」や「ニュー・シネマ・パラダイス」そして「ローマの休日」のように人気の名作数本は可能かも知れませんが、そうではない名作は希望はかなわず、入れ替わる新作の合間合間に上映されることになります。

「なぜ映画館で映画を見ないか」という映画業界の調査によると、「何時から上映されているか、わかりにくいから」という理由が上位にあります。上映時間を作品の需給関係に任せますとその上映時間が不定期になり、そのため「いつ上映されているかわからない」状態での映画祭になり、結局は名作と映画ファンが出会う機会が減ってしまいます。

今回の映画祭の特徴のひとつが、「どこの劇場で、何時から」という告知不足が最初からないことです。42の劇場では、「毎日、朝十時」から必ず上映されています。今回の「午前十時」がベストではないこと、映画ファンにご不便をおかけしていることについては申し訳なく思っています。ご不便を少しでも緩和すべく、上映劇場に対しては、可能ならば基本の午前十時以外にも上映回を増やして頂けるようお願いをしております。各劇場の上映時間の追加に関しては、上映劇場の公式サイトでご確認下されば幸いです。

また、「新・午前十時の映画祭」は、1作品・二週間上映いたします。ぜひ、この機会にご鑑賞ください。

「上映館が少ない。増やすことはできないのか。」について

お近くに上映劇場のない皆様には、本当に申し訳ありません。本映画祭は、過去に類例のない全く初めての企画のため、果たしてどのくらいのお客さまにご支持いただけるのか、予測がつかない部分もございました。はじめてしまうと約1年間上映を続けなくてはならず、仮にお客様が少ないと、上映していただく全国の劇場にも大きな負担をかけることになります。

そのため、上映劇場を限定させていただきました。

現在のところ、幸い、本当に数多くのお客さまにご支持いただいており「新・午前十時の映画祭」は全国42の劇場で上映させていただきます。

「日本映画はないのですか?」について

当初の企画の構想には、「世界の名作」を見ようというコンセプトはございましたが、一方では、東京国立近代美術館フィルムセンターが毎年、優秀映画鑑賞推進事業を行っていて日本映画の秀作を全国で巡回上映しています。

また松竹・東映・東宝など日本映画各社も それぞれ、自社の秀作映画の上映企画を独自に持っています。
今回の映画祭は、今スクリーンで見る機会が少なくなった外国映画に絞らせていただきました。
どうぞご理解ください。

「知られた名作ばかりで、つまらない」について

近年、特に若い人の洋画離れが顕著な中、本映画祭は、映画ファンの育成を目指しています。 映画の歴史の中でも傑出した作品を最高の状態で鑑賞してもらう、それによって映画がもっと好きになる、そんなことを望んでいます。 またシニアの方たちに、「本物の映画」を見たい、そんな大きな期待があるように思います。

映画をよく見るファンの方にも、「一度見たから、もう見なくてもいい」のではなく、亡くなった映画評論家 淀川長冶さんのこの言葉をお知らせしたいと思います。
『いい映画を選んで、何回も何回も見ることがたいせつです』

DCPについて

DCP<デジタル・シネマ・パッケージ>の上映サイズについて

「新・午前十時の映画祭」の上映に際しては、DCP<デジタル・シネマ・パッケージ>というデジタル素材が使用されています。DCPの上映フォーマットは、「ビスタサイズ」【縦を1とすると、横は1.85のサイズ。例:『ゴッドファーザー』2部作、『リオ・ブラボー』など】と「スコープサイズ」【縦を1とすると横は2.35で、「ビスタ」よりも横長のサイズ。例:『大脱走』『タワーリング・インフェルノ』など】の2種類のみとなっています。それゆえ「スタンダードサイズ」【縦1、横1.33】の3作品、『ローマの休日』『カサブランカ』『風と共に去りぬ』、及び「ヨーロッパビスタ」【縦1、横1.66】の『メリー・ポピンズ』は、「ビスタサイズ」の中央に画がはめ込まれ、左右に黒身が入る上映になっています。

また今回からのDCP上映において、これまで「午前十時の映画祭」で使用された35mmフィルム上映とは微妙にスクリーンサイズが変わった作品があります。
『ウエスト・サイド物語』と『2001年宇宙の旅』のオリジナル・サイズは1:2.20、『ベン・ハー』は1:2.76、また映画祭初上映となる『慕情』は1:2.50となっており、これらの作品は初めに記した2種の画面比率のどちらにも当てはまらないため、それぞれ今回の上映にあたっては、画面の上下や左右に黒身が生じています。

この黒身は、それぞれの作品のオリジナル・サイズを忠実に再現するためにデジタルデータ化された結果によるものであり、劇場によってはスクリーンカーテンを動かすことによって目立たないようになる場合もありますが、カーテンがない劇場では目立つように見える場合があります。
フルスクリーン上映ではないことで違和感をおぼえるお客様もいらっしゃるとは思いますが、今回の上映素材は各作品の権利元から提供されたオーソライズされたデジタル素材です。あらかじめその旨ご理解いただきますようお願い申し上げます。

2013年6月6日
一般社団法人 映画演劇文化協会

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