解説
切なくて心温まる、ファンタジックな恋愛映画の傑作。主演のパトリック・スウェイジ、デミ・ムーアの出世作となった。全世界でメガヒットを記録し、死してなお恋人を守るために奮闘するという本作のモチーフは、その後多くのフォロワーを生み出した。第63回アカデミー賞の脚本賞、助演女優賞(ウーピー・ゴールドバーグ)を受賞。
物語
ニューヨークの銀行員サム(スウェイジ)は、陶芸家の恋人モリー(ムーア)と共同生活をはじめた。ある日、ふたりは観劇の帰り道で暴漢に襲われ、銃で撃たれたサムは死んでゴーストになってしまう。モリーがサムに求婚した直後の悲劇であった。その後もサムはずっとモリーのそばにいるのだが、モリーはサムの存在に気づかない。やがてサムは、自分を殺した男を目撃する。だが彼にはそれを伝える手段がない。困った彼はインチキ霊媒師のオダ=メイ(ゴールドバーグ)を強引に説得し、モリーとのつなぎ役を依頼する。
こぼれ話
脚本のブルース・ジョエル・ルービンはキャスト選定の際、サム役にパトリック・スウェイジを推薦したが、監督のジェリー・ザッカーは却下した。その後トム・ハンクス、ケヴィン・ベーコン、メル・ギブソン、ブルース・ウィリスといった錚々たる面々にオファーを出したが、いずれも断られている。幽霊役は安っぽいと思われたようだ。そこでスウェイジをオーディションに呼んだところ、監督は一発で気に入り、即決したという。