解説
M・ランドンの小説「アンナとシャム王」を原作にしたミュージカル映画。王役のY・ブリンナーがアカデミー主演男優賞を受賞したほか、計5部門を受賞。ゴールデングローブ賞では、アンナ役のD・カーが主演女優賞を受賞している。
物語
19世紀中頃のタイ王国。王子や王女の教育係として、夫を亡くした英国人アンナ(D・カー)が王宮に赴任する。しかし、封建的で伝統を重んじる頑迷なタイ王(Y・ブリンナー)とアンナは対立。文化の違いに悩まされながらも、しだいに理解を深めて行くアンナ。そんな中、国情調査にやって来る英特使のもてなしを、王はアンナに一任する。ヨーロッパ風の豪華な晩餐会を無事に成功させたアンナはその夜、王と語り合い一緒にダンスを踊る。だがその頃、王宮でひとつの事件が起きていた。
こぼれ話
同原作は1951年にミュージカル化されている。王役は本作と同じくY・ブリンナー。彼は1985年に亡くなるまでに、4625回の主演公演を務めており、代表作の1つとなっている。また、王のモデルとなったのは、実在のタイ国王・ラーマ4世。アンナも実在の人物で、実際にタイ王宮に家庭教師として招かれ、西洋の教育を行った。