解説
今もなお世界中の女性たちの憧れとなっている名女優オードリー・ヘプバーンの代表作。アカデミー賞では主演女優賞、衣装デザイン賞、脚本賞を受賞した。作品の舞台として登場する「トレヴィの泉」や「スペイン広場」、「真実の口」などローマの名所が観光の定番スポット化するなど、多くのムーブメントを生み出した。
物語
ヨーロッパ各国を親善旅行中のアン王女(A・ヘプバーン)は、公務に追われ疲れきっていた。そしてついに滞在中のホテルを抜け出してしまう。従者もなくひとりでローマの街を楽しむアンだったが、侍医から無理に処方された睡眠薬が効き始め、ベンチで眠り込んでしまう。そんな彼女を介抱したのが、しがないアメリカ人新聞記者のジョー・ブラッドレー(G・ペック)だった。彼女の正体を知ったジョーは、大スクープをものにしようと彼女を連れ回すのだが……。
こぼれ話
大詰めのシーンで泣く演技を求められたヘップバーン。ところが涙がなかなか出ない。何時間も出ない。とうとうワイラー監督が駆け寄り「なんだってんだ! いったい君は誰のことを考えているんだ? 我々は一晩中ここにいなけりゃいけないのか?」と怒鳴った。ヘップバーンはそう言われて涙がどっとあふれ出た、という。