解説
自由奔放に生きる女性、ホリー・ゴライトリーを描いたトルーマン・カポーティによる小説が原作。映画はオードリー・ヘプバーンとジョージ・ペパードによるラブ・ストーリーとして描かれている。タイトルにもある高級宝石店「ティファニー」の名を世に知らしめ、ヘンリー・マンシーニが作曲しヘプバーン自身が歌った挿入歌「ムーンリバー」も大ヒットした。
物語
ニューヨークの安アパートに暮らす自由奔放な女性ホリー(A・ヘプバーン)。彼女の日課は、一流宝石店ティファニーのショー・ウィンドウを見ながら、朝食のクロワッサンを食べることだった。ある日彼女のアパートの隣室に、作家志望の青年ポール(G・ペパード)が越して来る。ポールは不思議な魅力をもつホリーに惹かれていく。彼女もポールに興味をもち、窓から彼の部屋に出入りするほど親密な仲になる。だがポールは、ホリーが様々な男性と関係があることを知ってしまう。
こぼれ話
映画完成後の関係者試写会で、当時のパラマウント社長がペプバーンが歌う「ムーンリバー」のシーンを「カットした方がよい」と言い放ったが、ヘプバーンは「絶対にカットはさせません」と反対し、最終的に残されたと共演のG・ペパードが証言している。本作の公開で「ムーンリバー」は大ヒットし、1961年のアカデミー歌曲賞を受賞。グラミー賞では最優秀レコード賞、最優秀楽曲賞、最優秀編曲賞の3部門を受賞した。現在でもポピュラーな楽曲として知られ、多くのミュージシャンによってカバーされている。