解説
1920年から1933年までのアメリカ禁酒法時代のシカゴを舞台に、ギャングのボスであるアル・カポネと、彼を逮捕しようとするアメリカ財務省捜査官エリオット・ネスたちの戦いを描く。ネスを助ける老警官マローン役のショーン・コネリーが、1987年度アカデミー賞助演男優賞とゴールデングローブ賞助演男優賞を受賞。英国アカデミー賞では音楽を担当したエンニオ・モリコーネが作曲賞を受賞している。
物語
禁酒法時代のシカゴ。ギャングのボス、アル・カポネ(ロバート・デ・ニーロ)は酒の密造と密輸で莫大な利益をあげていた。政府は財務省のエリオット・ネス(K・コスナー)を派遣する。しかしギャングは地元の警察や裁判所まで買収しており、ネスの作戦は失敗が続く。そんな時に出会った初老の警官ジム・マローン(S・コネリー)に掛けられた言葉に励まされたネスは、新人警官のジョージ(A・ガルシア)や財務省の簿記係ウォレス、そしてマローンと共に捜査班を結成。アル・カポネ一党に立ち向かう。だが、戦いは次第に激しさを増していく。
こぼれ話
エリオット・ネスは実在の人物である。財務省の特捜班を率いていたのは事実だが、実際には銃撃戦などはなかった。アル・カポネをはじめとしたギャング側も実名が使われているが、あくまでフィクションとして、史実とは違う描かれ方をしている。公開当時に話題になった本作のクライマックスの銃撃戦は、シカゴにあるユニオン駅で撮影された。このシーンでは、1925年のサイレント映画『戦艦ポチョムキン』の〈オデッサの階段〉のシーンへのオマージュとなっている。