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脚本と演出の素晴らしさを堪能できました。近松門左衛門の描いた「人情」がつかめるように感じました。 1 2018/11/18 21:28:26
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脚本と演出の素晴らしさを堪能できました。近松門左衛門の描いた「人情」がつかめるように感じました。

脚本と演出の素晴らしさを堪能できました。近松門左衛門の描いた「人情」がつかめるように感じました。

ストーリーが進むにつれて事情がどんどんややこしくなっていく様が見事な脚本だった。
それでいて、判りにくさはなく、登場人物それぞれの立ち位置や性格も前半のストーリーの展開の中で自然に描かれており、すんなり物語の世界に入り続けられた。
以春を諌めるためにおさんがお玉の寝床に居る。そこへ、店から出ていくことをお玉へ伝えるために茂兵衛がくる。さらにおさんが茂兵衛を引き止めているところを助右衛門が見つける。この一連の展開に気持ちが振り回された。助右衛門が障子を開けるタイミングに、思わず「あ〜っ」と心で叫んでいた。

また、身投げの直前の茂兵衛の告白は、いよいよ最期だと思わせて、こちらもぐっときた。その途端のおさんの感情の変化には茂兵衛と一緒に驚いた。そこまでずっとおさんの行く末を案じながら観ていたが、この直後から二人それぞれの行く末が気になってくる。

この後、もう一つ心が動かされたのが、栗売りの家から茂兵衛が立ち去ろうとしたシーン。
茂兵衛とおさんの心が固く結びつく瞬間・変化を、言葉だけでなくその所作・振舞いの中で決定的なものととらえさせる演技に感動した。
特に気に入った演技は、転んだおさんを手当てした後、おさんに向き直って大経師のもとに帰るように説得しているところ。観客には茂兵衛の顔は見えないが、背中を向けて正座する草履の裏の揃った様子に茂兵衛の誠実さ・真摯さを感じた。この姿が、この直後の心の変化を強く印象付けるものになったのだろうと思う。

冒頭で引き回される二人とあまりにも対照的なラストの姿。特にしっかりと握られた手と手が、深い心の結びつきを感じさせた。終わり方も素敵だった。

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