解説
1972年、ウォーターゲート事件の真相を追い、最終的にニクソン大統領を辞任に追い込んだ二人の新聞記者ボブ・ウッドワードとカール・バーンスタインの取材活動をサスペンスフルに描いた実話の映画化。脚色のウィリアム・ゴールドマンはレッドフォード主演の『明日に向って撃て!』に続き、2度目のオスカーを受賞した。
物語
1972年6月17日、ワシントンのウォーターゲート・ビル内・民主党全国委員会本部に不法侵入した5人の男が逮捕された。ワシントンポスト紙の社会部記者ボブ・ウッドワード(ロバート・レッドフォード)は、その事件の取材のため裁判所に赴くが、容疑者にCIA関係者がいることを知り、この事件が単なるオフィス荒らしではないことを直感する。ボブは先輩記者カール・バーンスタイン(ダスティン・ホフマン)と共に、さらなる取材を開始するが―。
こぼれ話
ハル・ホルブルック演ずる、ウッドワード記者に情報をリークする謎の男“ディープ・スロート”。この呼び名は、世界的ブームになった1972年のポルノ映画の題名から採られている。“深い喉”の正体はさまざまな憶測を呼んだが、事件から33年後の2005年5月、当時のFBI副長官マーク・フェルトが自ら公表して明らかに。そしてこのフェルトを主人公にした実録サスペンス『ザ・シークレットマン』(17)が今年2月に日本でも公開された。