解説
NYの下町を舞台に、イタリア系不良グループのジェット団とプエルトリコ系のシャーク団の抗争、その渦中で芽生える禁じられた恋を描いたミュージカル大作。ジェローム・ロビンスによる斬新な振り付けは、後年マイケル・ジャクソンにも大きな影響を与えた。アカデミー作品賞、監督賞、ミュージカル映画音楽賞ほか10部門を受賞。
物語
リフ(ラス・タンブリン)率いるジェット団とベルナルド(ジョージ・チャキリス)率いるシャーク団は、ウエスト・サイド地区唯一の運動場を巡って縄張り争いを続けていた。リフはシャーク団に決闘を申し込むため、親友のトニー(リチャード・ベイマー)と連れ立ち、中立地帯のダンスホールで開かれるダンス・パーティに出席する。だがそこでトニーは、ベルナルドの妹マリア(ナタリー・ウッド)と出会い、ふたりは恋に落ちてしまう―。
こぼれ話
ロバート・ワイズ監督(1914~2005)は、『市民ケーン』(41)に参加し、アカデミー編集賞にノミネートされた。ダーク・ファンタジー『キャット・ピープルの呪い』(44/未)で監督デビュー。ボクシングの八百長試合を描いた『罠』(49)は、カンヌ映画祭・国際批評家連盟賞を受賞。社会派サスペンス『私は死にたくない』(58)ではアカデミー監督賞にノミネート。そして本作と『サウンド・オブ・ミュージック』(65)の2作品でアカデミー作品賞と監督賞のW受賞を果した。