作品詳細

解説

『勝手にしやがれ』のベルモンド、『太陽がいっぱい』のドロン、当時フランスのトップスターであり、良きライバルだった二人が、ダブル主演として初のタッグを組んだギャング・アクション・ドラマ。最終的にタイトルの並びで揉め、裁判にまでなったのはご愛嬌。イタリアの有名な帽子ブランドを引用した題名は、ドロンによる命名。

物語

1930年代のマルセイユ。チンピラのロッコ（アラン・ドロン）が刑期を終えて出所すると、恋人だった女がフランソワ（ジャン＝ポール・ベルモンド）というペテン師と付き合っていることを知る。殴り合いの大喧嘩の末、友情で結ばれた二人はコンビを組むことに。裏社会を支配するボスたちを排除し、自分たちが天下を取ることを決意した二人は、新しい仲間を集め、武器を揃え、遂に顔役の一人を射殺。二人は暗黒街の大物に成り上がっていくが――。

こぼれ話

初公開時、本国フランスでは観客動員数470万人を突破する大ヒットとなった。1970年のフランス興行成績第1位は、『ルイ・ド・フュネスの窓際一発大逆転』（未公開）、第2位はブールヴィル主演の戦争コメディ『Le Mur de l'Atlantique』（未公開）、第3位はチャールズ・ブロンソン主演の『雨の訪問者』、そして第4位が本作。第5位はドロンとイヴ・モンタン共演の『仁義』だった。ヨーロッパ各国でも大成功を収めたが、日本では予想に反し中ヒットに留まった。