作品詳細

解説

犯罪組織マフィア、そのファミリー内に渦巻く愛憎、組織間の抗争を冷酷非情なタッチで描いた超大作。若き日、シチリアから移民してきたヴィトー・コルレオーネは、NY暗黒街の「ドン」として敬われ、畏れられていたが―。アカデミー賞作品賞ほか3部門を受賞。監督コッポラの名を一躍高め、ニーノ・ロータの音楽も一世を風靡した。

物語

ヴィトー・コルレオーネ(マーロン・ブランド)の屋敷では、彼の娘コニーの結婚式が行なわれていた。一族以下、友人やファミリーの部下たち数百名が出席していたが、ヴィトー本人は書斎で友人たちからの訴えに耳を傾けていた。助けを求められれば親身になって問題でも解決するのがヴィトーの信条であり、その見返りは、友情の証としての“ドン”あるいは“ゴッドファーザー”という尊称だった。それがコルレオーネ・ファミリーの掟だった―。

こぼれ話

冒頭のシーンでは、華やかな結婚式と陰惨なマフィアの抗争が実によく対比されている。これは黒澤明監督の『悪い奴ほどよく眠る』を見たコッポラ監督が冒頭に結婚式をもってくる演出を採用したのだという。また、マイケル役には企画当初ロバート･レッドフォードの名があがっていたが、コッポラ監督の強い押しによりクランクイン間際のギリギリでアル・パチーノに決定した。